レジなし店舗・キャッシュレス店舗の実現

2018年6月14日

amazongo1Amazon関連の最近の大きな話題といえば、長らくテストが行われていたあの”Amazon Go”が、2018年1月22日に遂に一般公開されたことではないでしょうか。

Amazon Goは、センサー、カメラ、ディープラーニングのアルゴリズムの組み合わせにより、店舗で顧客が棚から商品をとった際に、自動的にバーチャルカートに商品が入り、店舗を出る際にあらかじめ登録しているクレジットカードで自動的に支払いが完了するようになっています。つまりは、キャッシャーに並んで支払いを行うことなく、店舗から出ることができるのです。

テスト期間中は、店舗が混雑してくるとそのテクノロジーがうまく作動しないという問題が発生し、これにより一般公開が大幅に遅れていましたが、ようやく解決されたようです。

amazongo2Amazon Goでは、日本で電車に乗る時に改札機でスマートフォンをかざす感覚で、Amazon Goのアプリ内にあるQRコードをゲートでかざして入店します。

 

 

 

 

あとは、下のイメージにあるように、棚から商品をとって袋に入れ、そのままゲートから出ると自動的に支払いが完了し、アプリ内でレシートを受領できる仕組みとなっています。

 

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amazongo4また、アプリ内では右のようにあらかじめ商品詳細や値段を確認できるようになっています。このAmazon Goのコンセプトは、Amazonが買収したWhole Foods Marketのデリなど一部コーナーでもいずれ利用されるだろうと予測されています。

Amazonと競合しているWalmartも、AmazonGoと同様のレジなし店舗のプロジェクトに取り組んでいます。Walmartでは、世界中で200万人以上の従業員がおり、その多くはキャッシャーです。しかしながら、このプロジェクトの目的は、これら多くの従業員が働く既存店舗の仕組みを変更することではなく、あくまでも、今までになかった顧客体験を提供する新しいタイプの店舗形式を実現すること、と考えられています。

このような完全なるキャッシャーレス、もしくはキャッシュレスの動きは、ファーストフード店でも広がりつつあります。

人気ハンバーガーチェーンのShake Shackは、昨年10月に、試験的にニューヨークでキャッシュレス決済の店舗を運営し、さまざまな点で、デジタルイノベーションと消費者とのつながりをテストしました。Shake Shackの人気はとても高く、特にニューヨークでは観光客も多いことから、キャッシュレス店舗の実用性をテストするには、格好の場所であったと思われます。

この店舗ではレジがなく、代わりにタッチスクリーンの注文支払い機能を備えたカスタムメイドデジタルキオスクが置かれています。もしくは、スマートフォンのアプリを使用した注文も可能です。デジタルキオスクやスマートフォンで注文した食べ物ができあがると、消費者はテキストメッセージでアラートを受信します。店舗には人間のスタッフもいますが、あくまでも注文プロセスをサポートし、疑問に答える役目を担っているのみです。

デジタルキオスクを利用した類似の自動発注システムは、マクドナルドを含む他のファストフードおよびクイックサービスレストランでも存在しますが、まだレジも併設しており、完全なるキャッシュレス店舗はShake Shackが最初と言えます。

(写真、イメージはAmazon.comのホームページ、Amazon Goアプリより抜粋)