Emojiの普及

2019年8月14日

最近、以下のような、Emojiが含まれているEメールのサブジェクトを頻繁に見かける。

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Eメールのみならず、SMS、モバイルメッセージ、ソーシャルメディアなど、Emojiはあらゆるチャネルで言語や世代を超えてアイデアや感情を表現する方法として文化的現象となっている。ちなみに、7月17日はWorld Emoji Dayと制定されている。これは、iPhoneにおけるカレンダーのEmojiが7月17日であることによるらしい。

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AdobeはこのWorld Emoji Dayに合わせて、初めてのEmojiに関するトレンドレポートを発表した。アメリカの16歳から73歳の各世代に渡り、Emojiを使用している1,000名を対象とした調査から、Emojiという新しいデジタル言語が、私たちの生活、人間関係、コミュニケーションにどのように影響を与えているかがよくわかる内容となっている。Emojiを使う主な理由としては、会話をより楽しいものにする (62%)、言語よりも自分の考えや感情ををより伝えやすい (42 %)、言語に加えてEmojiを使うことにより、より繋がっている感じがする (31%)、Emojiのほうが言語を入力するより早い (31%)が上位に入っている。確かにEmojiを使うことによるコミュニエーションの円滑化効果は大きい。

頻繁に使われるEmojiとしては、単独で使う場合でも、組み合わせて使う場合でも、笑い、ハート、キスが最も多い。テキストではうまく表現しづらい感情でも、Emojiなら一目でぱっと伝わる。

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ところで、Emojiはプライベートなコミュニケーションのみではなく、仕事上でも使用されているようである。回答者の61%が仕事でも使用しており、その際、自分と同じレベルの相手のみに対して使用するのが36%、相手のレベルに関係なく誰にでも使用しているのが13%、となっている。また、4%とごくわずかではあるが、社外の相手に対しても使用されている。仕事上でEmojiを使用することは、好感度(78%)や信頼性(63%)にいい影響を与えると考えており、またポジティブなニュースをより誠実にさせる (74%)とも考えられている。

一方、PizzaのEmojiをSMSで送信するだけで注文できるドミノピザや、ディズニーのEmojiによる”As Told by Emoji”シリーズなど、Emojiを使うブランドも増加している。冒頭のイメージにもあるような、ブランドからのニュースレターのサブジェクト内にあるEmojiは、開封率にもいい影響を与えている。58%はサブジェクト内にあるEmojiにてニュースレターを開封する可能性が高いとし、お気に入りのEmojiが含まれている場合は64%とさらに向上する。

Emojiユーザーの44%は、Emojiを使用して宣伝されている商品を購入する可能性がより高くなるとも回答しており、64%は食事、映画のチケットなどEmojiでの購入を望んでいる。

Emojiユーザーの78%は、Emojiを引き続き包括的に使用すべきであると考え、73%が、個人や認証適切に反映させるため、Emojiのカスタマイズオプションを望んでいる。

ここでは、カラーフォントと呼ばれる、色、グラデーション、テクスチャーなどの機能をフォントファイルに表示でき、より多くのユニークなEmojiの作成が可能となる、革新的なフォントテクノロジーが役立つであろう。Emojiはコミュニケーションを促進してより繋がりのある世界を作る上で、今後も重要な役割を果たすと思われる。

(各イメージは、筆者のEメール、worldemojiday.com、Adobeレポートよりそれぞれ抜粋)