アプリケーション開発事例紹介

お客様プロフィール

日系大手産業機械メーカー

プロジェクト概要

MES(Manufacturing Execution System: 製造実行システム)開発
欧州新製造拠点設立に伴い施設内で使用される製造実行システム(産業機械を製造する際に必要な点検・検査・初期値設定を司る一連の設備機械をコントロールするアプリケーション)の開発を支援。
接続プロトコルや通信方法がそれぞれ異なる設備や検査機器に対して的確な入出力を行うアプリケーションを本社製造担当部署と連携し要件定義段階から参画仕様書作成、開発、導入、稼動後の運用・保守を総工数33人月で支援。

Casestudies_Application

導入の経緯とシステム概要

6つの設備システムの要件定義、仕様書作成(欧州での開発・運用を考慮し英語での作成)を日本本社で約6カ月間で行った。その後開発ステージは英国にてVisual Basicで開発、新工場で実設備や検査機器を接続し統合テストを行い調整、修正を経て導入を完了。上位システムであるERPから提供されるデータを取り込み、設備、検査機器と通信し対象となる製品の情報を取得、検査や制御プログラムのアップロード・初期値設定やデータクリア等を行う処理を実行し、その結果をデータベースに書き込む仕組み。これらのアプリケーションが接続されている設備、検査機器はハンディーターミナルから特殊印刷機、揚力検査機や搭載ECU検査・書込など多岐に渡る。

弊社のプロジェクトアプローチ

稼働後の運用ステージへの円滑な移行を確実に行うため、最初から欧州ベースである弊社に開発を委託することでプロジェクトの引き継ぎ工数や出張経費等を抑制することができた。要件定義はお客様の本社日本人スタッフと日本語で行い、英語版成果物として、定義書、仕様書を欧州側に納入する為、バイリンガルの開発スタッフの参画は必須であった。また欧州で調達する設備、検査機器もあるため、メーカーとのQ&Aや仕様書解読は英語で行い、マニュアル等の成果物も英語で残す必要があった。運用後は欧州時間でのサポート受付と問題判別を日英両言語で行い、的確な運用保守をし、改善活動に結び付けている。

担当者のコメント

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大きな組織のお客様なので、製造に関わる複数の部署やご担当者様に要件を確認する必要があり、調整・確認・情報共有の確実な実行が特に重要なプロジェクトでした。欧州中に点在する設備、検査機器メーカーとのすり合わせを数カ月間に渡って行い、日本本社への報告と並行し仕様決定に関わることができ、プロジェクトの成功に微力ながら貢献できたと感じております。幸い要件定義ステージと開発ステージを弊社で担当させていただけたので要件を確実に反映したシステムができたのではないかと自負しています。